トップ>here
SFSのブルーレイが最新のロスレス技術を採用
5月17日ドルビーは、ブルーレイディスクのロスレス音声の音質を改善する新技術を開発したと発表しました。ドルビーTrueHDにアドバンスト96Kのアップサンプリング機能を搭載したもの。
プレスリリースを読むと、「San Francisco Symphony at 100」のブルーレイはこの新技術を使って制作、ドルビーはこのディスクにおいて優れた効果を認めたとある。100%ロスレスで、音がより自然かつ鮮明になるらしい。
あのブルーレイ、新技術だったのか?
ということで、早速聴き比べ実験。
5.1チャンネル(96kHz/24bit)にセット。確かに「ビリー・ザ・キット」のティンパニの音の深みとか、パールマンの音の艶などをよく捉えているような気がします。しかし、「新技術だ」と言われて聴いたせいかもしれないし、そもそも私はサンフランシスコ交響楽団の録音を聴くとき、生の演奏を体験したときの情報を無意識的に補完して聴いている可能性があるから、これだけでは何とも言えない(ドルビーではブラインドテストしたそう)。
続けて、この技術が出る前に制作されたKEEPING SCOREのマーラー編から交響曲第1番を聴いてみる(こちらもTrueHD5.1チャンネルである点は同じ)。曲の違いはありますが、「at 100」に比べると、音がやや平板に聴こえました。やはり「at 100」は音の奥行きがあり、よりホールで聴く音に近いような気がします。
それにしてもサンフランシスコ交響楽団の新技術採用の実験魂はすごい。今回の件は、ドルビー・システムを開発したレイ・ドルビー氏がサンフランシスコ交響楽団のボード・メンバーであることもあり、いち早くサンフランシスコ交響楽団で導入に至ったのかもしれません。
日経プレスリリース(技術について詳しくはこちら)
ドルビーのウェブサイト
ドルビーが紹介用に用意したビデオ(なぜかKEEPING SCOREの映像が使われているが、SFS Mediaのメンバーが自分たちのポリシーを語っている)
(2012.5.20)