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3.マーラー レコーディングプロジェクト

2001年に始まったマーラーのレコーディングプロジェクト。オーケストラ自主制作盤の先駆けとなり、ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団コンビを世界に知らしめました。好評につき歌曲にもプロジェクトを拡大し、2008-2009シーズンの交響曲第8番での完結を予定。

この録音は、ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の“今”のマーラーを伝えるという発想で作られており、自然や人間の営み・感情などのあらゆる断片がそこかしこから聴こえてくる音楽を意図したものといえます。

各CDについて軽くコメント

交響曲第1番<巨人>

2001年に最初に録音した中の1曲で、隅々まで神経が行き届いています。特に3楽章の歌謡的なメロディーの表現が素晴らしい。

交響曲第2番<復活>

録音の精密さ、ダイナミックさにあふれています。

交響曲第3番・亡き子をしのぶ歌【グラミー賞】

2曲とも文句なしにコンビの良さが発揮されています。

交響曲第4番【グラミー賞:サラウンド部門ノミネート】

究極のエレガンスさがあると思います。

交響曲第5番

1楽章の寂寥感、2楽章の決まり具合、4楽章のMTT節、5楽章の徹底的に対位法にこだわったところなどが聴きどころ。

交響曲第6番<悲劇的>【グラミー賞】

シリーズ1作目の気合にあふれています。

交響曲第7番【グラミー賞】

LSO盤も素晴らしいですが、これほど明解な7番はないでしょう。

交響曲第9番

幽玄な世界です。

歌曲集

今後しばらくは歌曲集のリリースが続く見通しですが、こちらも伴奏の固定概念を覆すようなこだわりで取り組み中。大いに期待できます。

交響曲第8番<千人の交響曲>

残るは千人。2006年に演奏会で取り上げたときには、曲の大きさにMTTもアプローチを透徹できず、歌手も3人くらい怪しかったらしいです。彼は既におよそ人間が思いつくことは全てやったとも言え、これ以上を期待するのは酷かなとも思いますが、それでもがんばれMTT!

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4.MTTから学んだこと