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2008−2009シーズン・オープニング

ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の2008-2009シーズンが、9月3日幕を開けました。

昨シーズンは、次回KEEPING SCOREの撮影がかなりを占めていたのですが、今シーズンは、本当に楽しみなラインナップです。

オープニング・ガラ・コンサートは、KDFCのウェブラジオでもライブ放送されたので、コンサートの模様をご紹介します。

まずは、国歌斉唱から。こういう光景に遭遇すると、つくづく「君が代」は気の毒な国歌だと思います。すぐ思想信条の自由とかの議論になっちゃうし。私はそもそも「君が代」が単旋律の曲(ハーモニーがない)のが、日本人のあの曲への思い入れに影響しているのではないかと思っていますが、それは置いといて、

前奏のスネアドラムをずーーっと引っ張ったり、1曲目を始める前に客席に向かって、

「Ready?」

とかましたり、「おっ、やってる、やってる」なMTT。

1曲目は、ドリーブのバレエ「シルヴィア」から「バッカスの行列」。これは、ティルソン・トーマスお得意のバレエ音楽で、MTTワールドで今季も行きますといった感じ。

2曲目は、バーンスタインの「ウェストサイドストーリー」から「シンフォニック・ダンス」。

これが、MTTは夏の間、ずっとバーンスタインの譜面見て過ごしてたのかと思わずにいられない仰天の完成度。

テレビ放映もされるバーンスタイン・フェスティバルは、大いに期待できそうです。世の中にあまたあるバーンスタイン周年ものとは、別次元なのではないでしょうか。

プログラムの後半は、ブロンフマンを迎えて、ラフマニノフのピアノ協奏曲第3番。

これもMTT自慢のコンチェルトものですが、残念ながらマイクがピアノの音ばかりを拾っていたので、よくわかりませんでした。

私はブロンフマンの特別ファンというほどではありませんが、あの安定感というか、本番で必ず力を出し切る実力というのは、毎回感嘆します。

オーケストラで印象に残ったのは、2楽章(?)のうら寂しいメロディ。MTTは「うら寂しい」と「美しい」で押し切るしかない。他にこれを追求しているライバルもいないし。

サンフランシスコのお客さんは、おおいに盛り上がっていました。ガラ・コンサートは、金持ち&有名人で占められる割合が非常に高いし(ラジオでも、誰がどんなドレスで来ているか話題にしていた)、お客さんは既にアルコールが入っているので、MTTも彼らに喜んでもらうの第一という感じになるのですが、皆さん満足だったのではないでしょうか。

(2008.9.4)

【追記】
サンフランシスコ・クロニカルでたくさんの写真を見ることができます。
ホールの飾りつけもサンフランシスコらしい。
ガラ・ディナーのテーブルセッティングは、要チェックです。
MTTは、何でああいう写真になるのか笑っちゃうけれど、あれがいつもの姿だから仕方ない。今シーズンはあの衣装で行くのでしょうか?初めて見る衣装のように思いました。