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英ガーディアン紙のティルソン・トーマスへのインタビュー
5月27日からロンドン交響楽団でマーラーを中心としたプログラムに出演中のティルソン・トーマス。英ガーディアン紙がインタビューを掲載しています。
ロンドン交響楽団との関係やマーラーにふれつつ、MTTのこれまでのあらましも紹介する総合的な内容ですが、ティルソン・トーマスはいくつか重要なことを話していました。
若い頃、あちこちで衝突していたことについて
私は自分の道を探していたのです。(中略)昔も今も私と一緒に仕事をしているミュージシャンは、私が同じことを欲し、同じことに興味があり、同じであると言います。ただ違うのは、それらをどのように成し遂げるかということを、今はより理解しているという点です。
彼の音楽が基本同じであることは、昔の録音からもわかります。ずっと模索していたのも事実。
サンフランシスコ交響楽団の音楽監督が長きにわたることについて
信念の確証を得、聴衆をつくり上げ、彼らの冒険精神を刺激するのに十分な時間でした。(コンサートが)うまく行くときは、この素晴らしい音楽を実際につくっているのは誰だろうというくらい全てが一つに混じりあったものになるのです。
この発言は、サンフランシスコ交響楽団のコンサートがどういうものなのかをよく言い表しています。
また、ティルソン・トーマスがサンフランシスコ交響楽団でやったことが、自分の信念を実行に移すことだった、そういうつもりでやっていた(やらせてもらえた)ということもわかります。
音楽で最も重要なのは、音楽が終わったとき、聴き手に何が残るかである
メロディなのか、リズムなのか、あるいは他の人間や別の文化への理解なのか?ある人の心に何年にもわたってそうした経験を添えていくことが、クラシック音楽の持つもっとも大きな力なのです。
ここで例示しているものを見ると、ティルソン・トーマスの音楽づくりやプログラミングに納得が行くのではないでしょうか。
ガーディアンの記事
Michael Tilson Thomas: ‘The most important thing about music is what happens when it stops’
by Nicholas Wroe
25 May 2012
(2012.5.28)