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創立100周年記念無料野外コンサート

サンフランシスコ交響楽団の創立100周年を祝う、シーズン・オープニング週間の目玉は、市庁舎広場での無料野外コンサート。

コンサートの様子をご紹介します。

広場にどうやって舞台を設営するのかと思っていたら、ここも道路を車両通行止めにしてセッティング。

開始前には、大道芸人も登場。

芸人

私は早く行って通路側の椅子席に座っていたのですが、開演近くになって、身体が不自由な人に席を譲ってあげてと言われてしまいました。そう言われると、断れない。結局、椅子がセットされていた場所以外にも、椅子やシート持参の人がどどっと押し寄せて、何でもアリみたいな状態になったので、早く行った意味はなし。

すごい人。

観客

最初にKDFCのリック・マロンから本日のスポンサーなどの紹介。続いてサンフランシスコのアーツ・コミッション代表のスピーチ。サンフランシスコにとってアートがいかに重要かを力説していました(ただでさえ少ない行政からの支援を減らす動きとの攻防が続いている)。MTTのことを「皆さんご存知のロックスター」と評していました。最後にサンフランシスコ交響楽団のプレジデントがスピーチ。

これがその道路にセットした舞台。後ろが市庁舎の建物。

コンサート

コンサートは12時スタート。最初にナショナル・アンセムを斉唱した後、ガラで演奏した曲のうち、アダムズの高速機械で早乗り、ラン・ランでリストのピアノ協奏曲、ブリテンの青少年のための管弦楽入門の3曲を演奏。

太陽光エネルギーを使って音を拡声していたので、生の演奏とはずいぶん趣が違いました。ガラを聴けて良かった。

昨晩MTTがアダムズの曲を紹介したとき、何年か前に自分が初演したと言っていたので、私は「何年じゃなくて、何十年じゃないの?」と思ったのですが、今日は25年前と言っていました。トーマスも確認したのかも。

ラン・ランはマイクを通すと、連打のところなど、結構余計なキーにさわっていることがわかったのですが、野外の条件下でもピアニッシモを貫いていて良かったです。

今日の発見は、中国語のラン・ランという名前の発音には味があるということ。私の隣りが中国系の一家で、ラン・ラン登場にはしゃいでいたので知ったのですが、カタカナだとニュアンスは出ないのが残念。

演奏の後は、地元の有名人(私はわからず)が登場し、トーマスを表彰(みんな写真撮りまくり状態になっていたので、何の表彰かよくわからなかったけれど、功績をたたえるということらしい)。

最後にハッピー・バースデーの歌をラン・ランもピアノで参加し、協奏曲バージョンの伴奏で、会場の全員で合唱。ピアノ・パートはラン・ランが考えたのだとしたら、センスいい。

コンサートの後は、フード・トラックでランチでした。

トラック

会場では、記念の品として、サンフランシスコ交響楽団のロゴが入った水筒(水を入れてもらえるスポットあり)、ギラデリ・チョコレート、クッキー(100周年のラッピング)が配られていました。

参加者限定で、直近のサンフランシスコ交響楽団の3公演50%オフのオファーもあり。

シンフォニー・ストアも店を出し、100周年グッズ、MTT柄のエプロン、マーラーのCD、KEEPING SCOREのDVD等を販売、サンフランシスコの他の芸術団体もテントを出し、活動紹介をしていました。

会場はたくさんの風船で飾り付けされていたのですが、夕方その色とりどりの風船を手に歩いているホームレスのおじさんを見ました。アメリカらしい風景。

(2011.9.8)