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今シーズンの目玉“プロジェクト・サンフランシスコ”
サンフランシスコ交響楽団の2009-2010シーズンの目玉の一つは、
“プロジェクト・サンフランシスコ”
これはサンフランシスコ交響楽団の2011年創立100周年に向けた取り組みで、コンポーザー・レジデンシーとアーティスト・レジデンシーを組み合わせたもの。3週間にわたって作曲家(イギリスのジョージ・ベンジャミン)と演奏家(ヨーヨー・マ)を多面的に特集します。
サンフランシスコ交響楽団との共演、オーケストラ・メンバーとの室内楽、ソロ・コンサート、教育・コミュニティプログラム等で構成。
現代を代表する作曲家と演奏家を集中的にいろんな角度から取り上げ、サンフランシスコ交響楽団が未来に向けて何を提供できるか?音楽とコミュニティに向けた役割から試行するような内容となっています。
ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団に関して、何よりも注目すべき点は、このプロジェクトが象徴している「サンフランシスコにどんな新しい価値を生み出すことができるか?」を問うている姿勢だと私は思います。
内容を個々にご紹介しましょう。
ジョージ・ベンジャミン
- ベンジャミン指揮のコンサート(1/14,15,16)
Ravel/Mother Goose Suite, Five Pieces for Children
George Benjamin/Piano Concerto, Duet
(2008年の作品、西海岸初演、ピアノ:Nicolas hodges)
Messiaen/Oiseaux exotiques
George Benjamin/Ringed by the Flat Horizon (初期のオーケストラ作品)
Ravel/Rapsodie espagnole
- ベンジャミン作品のコンサート(1/7,9,10、指揮:デイヴィッド・ロバートソン)
George Benjamin/Jubilation
Debussy (arr. Jarrell)/Three Etudes
George Benjamin/Dance Figures (西海岸初演)
Mendelssohn/Symphony No. 3 in A minor, Opus 56, Scottish
(ロバートソンは長年にわたりベンジャミン作品に取り組んできたアーティスト)
- オーケストラ・メンバーとの室内楽コンサート(1/17、ベンジャミンはピアノで参加)
Debussy/Sonata for Flute, Viola and Harp
George Benjamin/Viola, Viola
George Benjamin/Piano Figures
Britten/String Quartet No. 2 in C Major, Opus 36
- コンサート開始1時間前から30分間のプレトークに出演(6回)
プレトークのプレゼンテーターとの会話形式
- Friday 6.5 シリーズのコンサートに出演(1/8)
ロバートソンと作品についてトーク
(この日は、アフター・コンサートにホワイエをクラブのような場に変えて、その日のプログラムにちなんだ音楽を別の視点から楽しもうというDavies After Hoursもあり)
- Off the Podium (1/16、アフター・コンサートのフリートーク・セッション)
- ユース・オーケストラのメンバーとのディスカッション(1/9)
(サンフランシスコ交響楽団のユース・オーケストラの音楽監督ドナート・カブレラをモデレーターに、ユースのメンバーがベンジャミンと作品や創作についてディスカッション)
- サンフランシスコ音楽院の作曲専攻の学生のメンターになる場を設ける(1/12)
ヨーヨー・マ
- サンフランシスコ交響楽団との共演
(指揮:マイケル・ティルソン・トーマス)- プログラム:その1(1/20,21、20日はオープン・リハーサルあり)
Sibelius/The Oceanides, Opus 73
Shostakovich/Cello Concerto No. 2 in G major, Opus 126
Tchaikovsky/Symphony No. 2 in C minor, Opus 17,Little Russian - プログラム:その2(1/23)
Sibelius/The Oceanides Opus 73
Brahms/Concerto for Violin and Cello in A minor, Opus 102 (ヴァイオリン:Colin Jacobsen)
Tchaikovsky/Symphony No. 2 in C minor, Opus 17,Little Russian
- プログラム:その1(1/20,21、20日はオープン・リハーサルあり)
- オーケストラ・メンバーとの室内楽コンサート(1/24)
- エマニュエル・アックスとのデュオ・コンサート(1/26)
Schumann/Adagio and Allegro for Cello and Piano,Opus 70
Schumann/Five Pieces in Folk Style for Cello and Piano, Opus 102
Peter Lieberson/Remembering Schumann (World Premiere; SFS co-commission)
Chopin/Polonaise brillante in C major for Cello and Piano, opus 3
Schumann/Fantasy Pieces for Cello and Piano, Opus 73 (Fantasiestücke)
Chopin/Cello Sonata in G major, Opus 65
- 2つの室内アンサンブルを指導
サンフランシスコ交響楽団のユース・オーケストラ・メンバーからなる弦楽四重奏
サンフランシスコ音楽院の学生からなる弦楽四重奏
詳しくは
(2009.11.22)
【追記】ニューヨーク・タイムズでもオーケストラの新しい流れとして記事に
Asking Stars Not Just to Play, but Also to Stay
By CHLOE VELTMAN
Published: January 2, 2010