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プロモーションビデオがあるオーケストラ

ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団には、自分たちの活動を紹介するプロモーションビデオがあります。彼らはこれを販促はもとより、資金調達やメディア等への情報発信のアピールのツールとして役立てているようです。どんなものがあるかご紹介しましょう。

Making Music with You
KEEPING SCORE チャイコフスキー編のDVDに収録)
ティルソン・トーマスが音楽監督になってはじめの4〜5年間に、新しい観客や若い人をコンサートに呼び込むとともに、観客と一緒に音楽をつくる努力をした軌跡を紹介するもの。クロスオーバーなアーティストとのコラボレーション、現代音楽を聴かせる様々な仕掛け(パフォーマーとの共演、楽器の配列など見せ方を工夫しているところ)、ティルソン・トーマスが客席に飛び降りて、観客とコミュニケーションをとっているシーン(多分、楽器をやっているお客さんに楽器持参で来てもらい、一緒に演奏するという企画)などがあります。

このビデオは、私が彼らに興味をもつ決定打となったものです。

マーラーレコーディングプロジェクトのDVD(非売品)
現在最高水準の技術を用いて、ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団の“今”のマーラーを伝えるという彼らの意気込みにあふれたDVD。リハーサルシーンやエンジニアとMTTが作業しているシーン、関係者のコメントなどで構成。ライブの切れ味の鋭さをそのまま出したいとティルソン・トーマスが語っていますが、一連の録音はその通りの仕上がりになっていると思います。

KEEPING SCOREプロジェクトのDVD(非売品)
昨年秋のテレビシリーズ3本(ベートーベン、ストラヴィンスキー、コープランド)の番組宣伝で構成。「音楽における革命」という切り口から作品の内容に踏み込んだドキュメンタリーで、クラシック音楽を聴く楽しみを幅広い層に広げるという、シリーズの内容および趣旨が理解できるもの。このプロジェクトがテレビだけでなく、ラジオ、ウェブ、教育プログラムなどメディアミックスで、それぞれに別のコンテンツで展開されることも紹介。

教育プログラムのDVD(非売品)
音楽を聴かせるとか演奏に参加するという従来からの教育プログラムとは別に、昨年KEEPING SCOREプロジェクトの一環として新たにスタートした、主要教科(国語、算数、理科、社会など)の授業で、理解を助けるためのツールとして音楽を用いる教育プログラムという彼らのチャレンジを紹介するもの。先生方への研修や授業の様子、先生方やシンフォニーの教育担当者のコメントなどで構成。音楽は多様な価値観への理解に役立つと結んでいますが、その通りだと思います。

(2007.7.30)

サンフランシスコ交響楽団のBloggers Night