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マイケル・ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団

プロコフィエフ:ロメオとジュリエットより

ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団コンビが最初にグラミー賞を受賞した作品。

このCDは、プロコフィエフのバレエ音楽をオーケストラ・コンサートで取り上げやすいようにティルソン・トーマスが構成したものです(78分)。一つ一つの音楽が、一つのダンスシーンだということをとても感じさせます。ひと筋の糸がつたうように歌い上げるシーンも、スピード感やリズムもティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団ワールド。

ティルソン・トーマスがアメリカン同様にこだわっていると言えるのは、自分のロシアン・オリジンでしょう(彼の祖父母はロシアからアメリカに移ってきて、ニューヨークでイディッシュシアターを創設した演劇人でした)。彼は小さい頃から生活に浸透していたロシア音楽をとても大事にしており、ロシアものは、彼の中核をなすレパートリーです。このプロコフィエフも彼が大事にしている作品であり、今年のプロコフィエフ・フェスティバルでも取り上げていました。

このCDからは、その大切にしているという思いが伝わってきます。音楽の完成度においても、その後のマーラーシリーズと同じメンバーによる録音のよさという点でも、おすすめです。