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サンフランシスコ交響楽団 at100 のブルーレイを観た

サンフランシスコ交響楽団の創立100周年のブルーレイを観ました。内容は、2011年9月7日に行われた、100周年記念シーズンのオープニング・ガラ・コンサートと100年を振り返るドキュメンタリー。

ガラ・コンサート

1曲目に入っているコープランドの「ビリー・ザ・キット」バレエ組曲が、非常にティルソン・トーマスとサンフランシスコ交響楽団らしいです。アメリカの風景が広がる雰囲気や、シーン毎の描写が彼らならでは。

2曲目は、本当はラン・ランの独奏でリストのピアノ協奏曲だったのですが、ソニーの専属であるラン・ランのSFS Mediaへの出演かなわず。テレビ放映時には入っていたものの、DVDとブルーレイへの収録ではカットされました。

イツァーク・パールマンによるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲が続きます。ティルソン・トーマスはふだん協奏曲をソリストとオーケストラの丁々発止の演奏で繰り広げているのですが、今回はパールマンの世界に合わせています(他にやりようがない)。したがって、映像に映るMTTはやることがほとんどなくて、拍子を取っている。そういう姿はめったに見られないし、お客さんもパールマン出演に喜んでいたから、これはこれで良かったのだと思います。

3曲目は、ブリテンの「青少年のための管弦楽入門」。コンサートの感想にも書きましたが、各セクションにスポットライトをあてることと、教育や幅広い層に向けて活動していくことの決意表明に尽きる演奏です。

最後は、アダムズの「ショート・ライド・イン・ア・ファースト・マシン」。デジタル・アートは残念ながらビデオだと、何の映像なのかはっきりとわかりませんでした。本当は、サンフランシスコの様々な建造物が風景で流れているのです。デイビスホールは内装に凹凸が多いので、どう映像を流すかに苦労したと裏話を聞きました。客席に座った状態では、うまく流れていると感じましたが、そのダイナミックさをビデオで捉えるのは難しかったよう。演奏の方は、打楽器の組み合わせが目で見てわかるので、CDとはまた別に楽しめます。

ドキュメンタリー

ドキュメンタリーは、基本歴史タイムラインにあるビデオと同じなのですが、最後に“未来へ続く”結論部分が付加されています。コメントしているのは、プレジデントのゴールドマン氏とコンサートマスターのバランチック、最後がティルソン・トーマス。それぞれのパーソナリティを感じさせます。MTTが目を輝かせながら持論をしゃべり、なんか前向きな気持ちになって終わる。

ドキュメンタリーの内容については、サンフランシスコの本当に多くの人々が、このオーケストラを作り上げるために尽力してきた、市民の力の大きさが印象的。

ガラ・コンサートと合わせて、“サンフランシスコのノリ”がよくわかります。

リンク

南カリフォルニア大学で一緒だった方(?)が、テレビ放映を見て、「マイケル変わらないわね~」と思い出を披露している話が面白い。 →こちら

私がガラ・コンサートに行ったときの過去記事

テレビ放映の予告編

ラン・ラン以外の部分につきご参考。

(2012.4.13)