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サンフランシスコ交響楽団が今シーズンの顧客満足度調査

サンフランシスコ交響楽団では、2008-2009シーズンに関しての顧客満足度調査を実施中です。

これはEメールで依頼してウェブ上で回答するもの(彼らは顧客のEメールリストを持っている)。回答者の中から抽選で、来シーズンの定期会員券2人分、ペア・チケット、シンフォニー・ストアの商品券、100ドル分のシェブロン・カードが当たります。

どんな質問だったのかご紹介しましょう。

まず、何回コンサートに行って、どのカテゴリーのチケットを買ったかを答えます。

個別の評価

質問は、個別の評価から始まります。

項目別に very poor(1) から excellent(6)までの6段階で評価するもの。項目は、オーケストラの演奏自体、マイケル・ティルソン・トーマス、曲目の選択、客演指揮者、ゲスト・アーティスト、ホールのアコースティック、シートの快適さ、音の聴こえ方、舞台の見え方、ロビーの雰囲気、ドアマンとご案内係、シンフォニー・ストア、パーキング、プログラム・ブック、食べ物と飲み物のサービス。

私の評価をご紹介すると、オーケストラの演奏自体については、SFSは本当によくがんばっていると思うけど、ときたま日本のオーケストラではないような凡ミスをやっているので5(これに関しては、やはり日本では幼少から徹底してソルフェージュ教育を行っていることの違いなのではないかと思っています)。

マイケル・ティルソン・トーマスについては、仕事ぶり自体は超人的レベルだと思います。ただし、たまに舞台のMTTを見ていて、

あなたのその態度、一歩間違うと「MTTは何サマだ」と言われかねないところ、デイビスのお客さんが広い心で応援してあげているということをゆめゆめ忘れないように。

と思うので、警告の意味も込めて5。

曲目の選択は、これは文句なく6にしました。

なぜサンフランシスコ交響楽団を聴きに行くのか?

10個の答えから選ぶようになっていましたが、「新しい何かを試したいから」という答えが非常に彼ららしいと思いました。

価格の妥当性

チケット価格に対して提供されたものが見合っているかを聞いていました。

コンサート体験全体としてどうか?

やはり彼らは演奏だけでなく、デイビスホールでの体験全体のクオリティにこだわっていることが見て取れると思います。

この中には、往き帰りの交通手段からホール周辺の治安をどう感じるかということまで含まれていました。また、他の人にすすめますか?という質問もありました。

サンフランシスコ交響楽団のランク

サンフランシスコ交響楽団のランクがどのあたりにあると思うかという質問もありました。これは彼らが気にしていることなのでしょう。

世界で10本の指に入ると思う
アメリカで5本の指に入ると思う
アメリカで10本の指に入ると思う
そんなレベルにはない
他を知らないのでよくわからない

これは、世界のどこの人たちよりも客観的に多くのオーケストラを聴く機会がある日本人(東京は世界のオーケストラがよりどりみどりな上に、世界の他の主要都市のように自分たちのオケへの思い入れがないから)に聞いてくれという感じですが、サンフランシスコ交響楽団の場合は、何を判断指標に選ぶかということで変わるのだと思います。

スポンサー企業のイメージ

サンフランシスコ交響楽団のスポンサー企業に名前があると、その企業をより好ましく感じますか?

という質問がありました。これは彼らとしては「大いにそう感じる」という答えをたくさん集めたいでしょう。もしそういう数字が出れば、資金集めの交渉時に資料で出せますから。

いつもどういうフォーマットで音楽を聴くか?

この質問は、彼らの今後の展開を練る上で非常に重要。ぜひとも知りたいのだと思います。

選択肢の中にSACDがありませんでした。その他で入力できたので、SACDと入れました。

コンサート情報&レビュー

コンサート情報を集めるウェブサイトはどれか?レビューは見ますか?という質問もありました。

ソーシャルメディア

ソーシャルメディアの活用というのは、現在サンフランシスコ交響楽団が取り組んでいることの一つですが、日常的にどのサービスを使っているか(日本人が知らないものもたくさんありました)を聞いていました。

情報を受け取る頻度

シンフォニーからの案内は、どれくらいの頻度で受け取りたいと思うかという質問でした。

以上、彼らが現在どんなことを気にして活動しているのかをうかがい知ることのできる調査でした。

(2009.6.20)