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サンフランシスコの歩き方

サンフランシスコ旅行や出張のついでに、サンフランシスコ交響楽団へ行ってみようという方への情報コーナーです。

サンフランシスコでは、ぜひサンフランシスコ交響楽団のコンサートを楽しんで来てください! きっとオーケストラはヨーロッパだという思い込みは何だったのか?と思うはず。

はじめに:サンフランシスコ名物“MTT”とは?

MTTとは、サンフランシスコ交響楽団の音楽監督マイケル・ティルソン・トーマスのこと。サンフランシスコでは、頭文字をとって皆「MTT」と呼んでいます。

サンフランシスコのカルチュアを象徴する一人。

多くのスター指揮者のように世界中を飛び周ることなく、サンフランシスコ交響楽団とオンリーワンの道を追求し、大絶賛を浴びています。

彼がプロデュースするコンサートは、一般的なオーケストラ・コンサートとは違って、知的かつクールでスタイリッシュな音楽でありながら、コンサートの雰囲気はアットホーム。

きっと新しい発見を得られるはず。

うまく日程が合えば、ぜひ一度体験することをおすすめします。

情報収集

いざ、サンフランシスコへ

サンフランシスコへの便は、フライト数が多いもののいつも混んでいます。フライト時間は約9時間。近い!

ガイドブック

個人旅行のガイドブックとして、私は昭文社の新個人旅行シリーズをよく使っています。

個人旅行のガイドブックで最も重要なのは、現地での交通手段に関する情報がきっちり載っていること。

食べ物やお店の写真がきれいなものには、この情報がおおまかなものもあります。自分でプランを立て、自分で動く人向けなのか、ツアーで行く人向けにプラスアルファの情報を提供しているのか、ガイドブックを買うときはよく見ましょう。

この昭文社のものは、交通手段に関する情報をクリアしているし、「地球の歩き方」よりもレストランやカフェの情報があか抜けていることからおすすめ。

ただし、西海岸をカバーしていて分厚いので、サンフランシスコだけなら「地球の歩き方」の方が薄くて使いやすいかも。

坂が多いサンフランシスコでは、地図は高低がわからないのであまり役に立ちません。

インターネット情報

サンフランシスコ・クロニカル紙のオンライン版SF Gateがいろいろな情報を網羅していて使いやすい。

レストラン情報も充実しています。

サンフランシスコは、オーガニック食材にこだわったおいしいレストランがひしめいています。大味でドカンとしたものが出てきたりしません(ただし、デザートの量は多めなので、オーダーするときに注意した方がいいです)。アジアンテイストも様々にアレンジされていて楽しい。

ヨーロッパでも地元の方がお箸を使って食べてる姿を見かけることが多くなりましたが、まだまだ変な持ち方だったりします。ところがサンフランシスコの人たちは、みんな正しい持ち方な上に、白いご飯をオーダーし、ご飯とおかずを交互に食べている!

ついにここまで来たかと感慨深いものがあります。

旅の計画

サンフランシスコ交響楽団では、シーズン中(9月後半〜6月中旬)毎週水曜〜日曜に4〜5回のコンサートがあります。

7月は Summer in the City と言って、クラシック音楽だけではないカジュアルなシリーズです。

12月はホリデーシーズンなので、家族向けのプログラムになります。

基本的にプログラムは週替わりなので、1週間滞在しても1つのプログラムしか聴けません。

お隣のサンフランシスコ・オペラサンフランシスコ・バレエと組み合わせるか、あるいは音楽はほどほどにして、おいしいレストランに出かけたり、ナパやソノマまで足を延ばすのも、カリフォルニアの魅力を楽しめます。

サンフランシスコに出かけたら、シンフォニーはもちろん、ぜひオペラやバレエにもお出かけください。

そして客席をよく観察してください。非常に応援モードで拍手が暖かいです。

日本に欠けているものは、地元アーティストを自分たちのもの、誇りだと感じて応援する心なのだということを痛感します。

サンフランシスコ交響楽団のチケットの買い方

ウェブサイトで便利に買えます。

どのカテゴリーの席を選ぶか?

  • Loge(120〜130ドル)

    予算にこだわらないのであれば、やはり一番のおすすめはロジェです。

    ロジェ席は、入り口からちょっとしたVIP気分を味わえます。シートも足回りのスペースも他のカテゴリーよりも広くとってあります。肘掛も隣の人と共用ではなく、一人ひとりにあります。音も非常によく、プレミアオーケストラの席よりも、私は断然ロジェだと思います。

    さらにロジェの目玉はロジェラウンジ。ロジェのお客さん専用のラウンジで、休憩時間もソファーに座って過ごせます。バーコーナーのドリンクも持ってきてもらえていたれりつくせり。

  • Premier First Tier(65〜70ドル)

    ロジェ席と数メートルしか離れていないのに、価格が6割程度というお得な席。

    デイビスホールは、オーケストラフロアで聴くよりも、ステージから距離がある席で聴く方がいいと私は思っています。

  • Terrace Level(65〜70ドル)

    ステージ横から斜めに見下ろす席です。ティルソン・トーマス(MTT)が振る日はやはりここでしょう。

    MTTは音楽を練り上げてくるけれど、要所要所のアクションも決めてくることを忘れてはなりません。アクションに「へ?」と気をとられた瞬間に音楽が終わってしまったりするので、要注意。

オーケストラフロアのように広いカテゴリーは、いろんなお客さんがいるので、思わぬ迷惑を被る可能性もあります。したがって、ここで紹介したカテゴリーの1列目を狙うのが、他人にじゃまされるリスクを最小化して音楽を楽しむ方策としてベストなのではないかと思います。

コンサートについて

クラシック・コンサートの服装

あまりクラシック音楽のコンサートに行かない方は、意外と着て行く服装に迷うようですが、基本的にまわりの人に不快感を与えなければOKだと思います。

サンフランシスコ交響楽団の場合、シーズン・オープニングのガラとかファンドレイジングのイベントなどでは、皆ドレスアップしていますが、それ以外のコンサートでは、小ぎれいな普段着または、ちょっとだけよそゆきという方が大多数です。

プレトーク

サンフランシスコ交響楽団の通常のコンサートは、毎回開演1時間前に30分間のプレトーク(無料)があるので、ごちらもぜひご参加ください。

レクチャーではない、コンサートを楽しんで聴くためのヒントを得ることができます。

1時間前に既に大勢のお客さんが来ていること、音楽学者の方が工夫をこらして多くの人々に話をし、社会の役に立っている姿を見るのは新鮮です。

MTT

ティルソン・トーマスは上記のプレトークには出演しません。しかしながら、現代ものなど、お客さんになじみの薄い曲を取り上げるときは、マイクを持って登場。

なぜこの曲を取り上げたか、曲の特徴は何か、自分はこの曲をどう考えているか、作曲家とのエピソードなどについて、5分くらい話をします。

その日のノリによっては、曲の合間に天然アトラクションも出るかも?

客演指揮者

ティルソン・トーマスが振るのは、年間コンサートの3分の1程度。

サンフランシスコ交響楽団は、

「予算のほとんどをMTTに使っちゃうもんで、こうなりました〜」

みたいなオーケストラなので、きら星のようにスター指揮者がズラリと並んでいたりはしません。

そうは言っても、なかなかに堅実なラインナップだと思うので、ティルソン・トーマス以外のコンサートには、別の良さがあると思います(オーケストラメンバーもそう語っています)。

デイビスホールの周辺情報

デイビスホールの周辺は、あまり治安が良くない地区です。

終演後、最寄駅であるシビックセンターに向かう場合は、駅へ向かう人の流れがあるので、それに乗って帰りましょう。

ホールから徒歩圏内の適当なホテルは少ないし、ホールへのアクセス重視(通常の音楽の旅の基本)で徒歩圏内から宿を選ぶのは、昼間の周辺の雰囲気という点からもおすすめしません。

一駅となりのパウエル駅〜ユニオン・スクエア周辺が公共交通機関を利用する場合は便利。

ホール周辺でお茶や食事をする場合、シビックセンター駅周辺には、ファーストフードやスタバくらいしかお店がありません。

おしゃれ目なレストランやカフェは、ホールから駅と反対方向の一角にあります。

旅先でおいしい食べ物に出会うコツ

現地の詳しい方に教えてもらうのがベストですが、一番大事なことは、

「絶対においしいものを食べる」

という気合。

まず、このマインドで80%は決まると思います。

そして教えてもらった情報、ガイドブックなどを参考にした情報の中からいいと思うお店を選びます。お店に出かけたら、実際の味はどうなのか、他のお客さんの様子、雰囲気・サービス・店がまえなどをよく観察し、自分はどう評価するのかを考える。

この作業を意識して積み重ねていくと、だんだん自分の選択眼が磨かれてくるので、お店のあたりをつけられるようになり、おいしいものに出会う確率が高まるのです。

すぐにはできなくても、自分で経験を積み重ねていくことが大事だと思います。

ツアーで出てきたものを食べる、雑誌やテレビで紹介されていた、評論家がいいと言ったなど、手軽なものはたくさんありますが、これでは自分にとっておいしいものには多分出会えません。

また、ハズレたと思っても、旅先なんてそんなものと割り切ることも、旅を楽しむコツだと思います。

(ご参考)
写真は、チャイナタウン。サンフランシスコでは、ぜひ香港よりも台北よりもチャイナタウンなパワーを味わってください。値段の表示がドルだということだけが、アメリカにいるということを確認させてくれます。