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アメリカのオーケストラが皆でフード・バンクに参加
貧困が大きな社会問題になっているアメリカで、全米のオーケストラが皆でフード・バンクの活動に参加します。
これはオーケストラの団体である The League of American Orchestras が音頭をとり、Orchestras Feeding America と題して行うキャンペーン。現在までに全米の45州から160以上のオーケストラ(プロアマ問わず)が参加を表明しているそうです。
*フード・バンクとは、家にある保存がきく余った食料を皆で集めて、食料が足りない人たちへ配る民間の活動のこと
集めた食料は、各地のフード・バンクのネットワークを通してその地域の人々に届けるとのこと。今アメリカでは、200以上のフード・バンクのネットワークがあるそう。
サンフランシスコ交響楽団も参加。3/20〜29の間、デイビス・ホールに集荷ボックスを設置して受け付けます。サンフランシスコでは約15,000人が飢餓の危機にあるそう。内5分の4が子どもだというから深刻です。
キャンペーンは、4月にアメリカで公開される映画 The Soloist に触発されて、何か音楽のパワーでできることをやろうという話になったのだとか。この映画は、精神的な病からホームレスになってしまった才能ある若いチェリストとロサンゼルス・タイムズのコラムニストの交流の実話を描いたものだそうです。
オーケストラがフード・バンクに目をつけたことは、今最も人々の関心が高い問題の一つであることと、人が集まる音楽ホールの利点を生かしたという点で良いアイディアだと思います。アウトリーチ活動は演奏だけではなかった!
サンフランシスコ交響楽団の場合、とりあえず助成金カット問題の渦中でもあるし、シンフォニーがコミュニティのためにできることは全部やるということでしょう。
(2009.2.14)