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「ジュリアス・シーザー」を観る
「ボエーム」がとても良かったので、調子に乗って同時期にやっていた、ヘンデル「ジュリアス・シーザー」にも行ってみました。
このオペラを観るのは初めて。
歌手もオーケストラも健闘していたし、演出もシンプルだけど、色のコントラストが鮮やかできれい。
でも、それだけではこの作品を今上演して、観た人の心に残るものにすることは難しい。
歌の一つひとつをとってみれば、それぞれ登場人物の心情を表現していてその通りなのだけれど、いかんせん曲が形式を踏んでいて長い。ひとしきり展開して、あ〜また最初に戻ってきちゃったよという感じ。
そして基本的に重唱や合唱はなく、一人ずつ歌う場面が続くのでバリエーションに乏しい。
この手の作品は、歌手も指揮も演出も過剰なくらいのチャレンジ魂とハイレベルさがないと、今上演して意義がある面白いものにならないのではないかと思います。
お客さんはよく入っていたけれど、定期会員のセットに入っていたから来たのだと思う。休憩がある毎にお客さんの数が減っていきました。最後はカーテンコールを待たずして席を立っちゃう人がたくさん。ラテンな人たちは遠慮がなくストレート。
それにしてもなぜ音楽が鳴り終わる前に拍手を始めちゃうのでしょうか。ラテンな人たちは、一番盛り上がっているところで拍手するのが礼儀な文化だとしか思えません。
音が鳴り終わって静寂に戻ったところも含めて音楽だろ!と思いますが、音楽の定義がきっと彼らは違うのでしょう。
Giulio Cesare:John Gaston
Cleopatra: Leah Partridge
Curio: Tom Corbeil
Cornelia:Elise Quagliata
Sesto:Katherine Calcamuggio
Gary Thor Wedow, conductor
Mark Lamos, stage director
(2008.5.6)
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