ジャングルと滝の大自然を感じて~ブラジル イグアス編~
11月3日
リオデジャネイロから飛んだ先は、イグアスの滝のブラジル側となるフォス・ド・イグアス。滝を訪れる2泊3日の現地発ツアーに参加する。日本で(というかインターネットで)手配したツアーで、ガイドさんも日系の方。
昨晩19時頃イグアスに到着して翌朝、早速滝へ向かって出発する。防水対策をいろいろしたので荷物が多め。イグアスの滝一帯は、ブラジル側18万5000ヘクタール、アルゼンチン側6万8000ヘクタールにもおよぶ広大な国立公園になっている。1日目はアルゼンチン側から滝を訪れる。
ブラジルからアルゼンチンへのパスポート・コントロール。ガイドさんが全部手続きしてくれたが、結構面倒なため個人で行くのは大変そう。
イグアス川の橋の上の国境。国旗の色で表示されている。
国立公園の全体図。アルゼンチン側の「悪魔ののど笛」と呼ばれる滝に迫れる展望スポットは6月の大雨で流されてしまい復旧工事中のため、残念ながら行くことはできなかった。
まず広大なジャングルの中、整備されたトレイルを歩いて行く。緑に囲まれハイキング気分で心地よい。ただし、日差しが強く湿度も高い。
イグアスは動植物の宝庫でもある。トレイルから見える度に、皆カメラのシャッターを切っていた。
滝が姿を現す。日本人は滝と言うと清らかなイメージを持っていると思うが、それとはかけ離れている。濁流も何もかも飲み込むようなダイナミックさとスケールの大きさ。轟音が絶えず響き渡っている。ガイドさんによると、今日は比較的少なめの水量だそう。
この日のハイライトはボートツアー。滝つぼに突っ込んで行くのだ。
ナイスビューなスポットで参加者ごとに記念写真を撮ってくれる。水着を着て装備もばっちり。
すぐ目の前の滝つぼから水煙が上がっている。
水しぶきでびしょぬれ。ボートツアーはディズニーランドのジャングルクルーズのようにクルーが舵やトークで楽しませてくれる。
ザッパーンと水をかぶった。目を開けていられない。
ラッキーにもボートの最前列に座れたので盛大に水をかぶった。これまでの人生で頭から大量に水をかぶった経験と言えば、釜山近くのトンネ温泉で頭上のバケツがひっくり返って水を浴びる荒行みたいなものを体験したことくらいしか思い出せない。だから今回人生で最も多量の水をかぶった。滝の下へは全部で3回入ったのだが、予想したよりも断然楽しかった!
メガネが飛ばされないか心配した。最後は川幅が広い場所をかなりのスピードで周遊して景色を楽しむ。
船着き場へ戻る。もう一回乗りたいくらい楽しめた。
公園内には1000種類もの蝶がいるそうだ。
岸に上がって着替えるとトラックに乗って周るジャングルツアーが続く。こちらは期待した動物が現れず、ガイドさんの話を聞きながらひたすらトラックに乗ったという結果。
お昼ごはんはファストフードのようなお店にて。ガイドさんによるとステーキ・サンドがおすすめだというので試してみた。ビーフステーキ、チーズ、ハム、トマトが入っている。お肉がとてもおいしくて全く侮れない味だった。
アルゼンチン・ビール。いきなりアルゼンチン側に来たので通貨の感覚が全然つかめなかった。
午後は滝を上から見るトレイルを歩く。滝をゆっくり見ながら歩くことができて楽しい。
虹がきれい。
滝が落ちる轟音を聞きながら様々な角度、場所から滝の様子を見てのんびりできた。
手すりにとまった蝶。確かに午前中に見たのとは種類が違う。
木々からは鳥の声が聞こえる。
トカゲ?
トラムに乗ってビジターセンターへ戻る。
帰りはアルゼンチン、パラグアイ、ブラジルの3国が国境を接する地点のアルゼンチン側スポットを訪れた。
ウルグアイ側。
ブラジル側。
アルゼンチン側。
ブラジル側のスポットは治安が悪いため、観光客は専らアルゼンチン側を訪れるのだそう。
疲れたため、夕食はホテル(コンチネンタル・イン・フォスドイグアス)のルームサービスを頼んだ。豆のスープを1つオーダーしたら鍋ごと来た。3人分くらいある感じ。
やしの芯。サラダによく入っている。ホワイトアスパラガスと姫たけのこを足して2で割ったような味と食感。
11月4日
ホテルで朝ごはんのとき、地元の小学生がホテルのお仕事を社会科見学にやって来た。ビュッフェで好きなものを選んでいいと言われた子どもたち。何を選ぶか観察していたら、一番人気はダントツでチョコレートケーキだった。最初はうるさく騒ぐんじゃないかと心配したが、みんなお行儀よく食べていて感心した。
ブラジル側の国立公園。アルゼンチン側と表示の言語が違うし、建物など雰囲気もずいぶん違う。こちらは2階建てバスに乗って観光の起点まで行く。オープンエアの2階に座ったら、ものすごい風だった。公園内はバカでかいという表現がぴったり。
公園内にはホテルも一軒ある。コロニアル風で高級。
たくさんいるアカハナグマ。生態系保護のためえさを与えないでという注意がなされているが、パン(写真の紙袋)をあげている人がいた。
珍しい鳥。バナナのように黄色い大きなくちばしがトレードマークのトゥカーノも一瞬だけ見えたのだが、写真に収められず残念。
アルゼンチン側の公園内にあるシェラトンが見える。このホテルに泊まれば部屋から滝が眺められる。
ブラジル側はイグアスの滝の全景を見ることができる。遊歩道には所々に展望スポットがある。帽子がおしゃれなじいさん3人組。写真を撮る行列ができているのにお構いなしに撮影に注文をつけ続け、皆の温かい失笑を買っていた。
昨日よりも水量が多い。いくつかある滝がダイナミックに見える場所をゆっくり楽しみながら進んでいたら雨が降り出した。私たちはちょうど休憩所のトイレに寄っていたので濡れずに済んだが、皆びしょ濡れになっていた。日本のスーパーで買って持ってきたポンチョが大活躍であった。
少し小降りになってから歩き出す。
「悪魔ののど笛」近くの展望台に来ると、水しぶきなのか雨なのかわからないくらい水をかぶる。強風も吹いていた。水煙が濃く真っ白で、どれが「悪魔ののど笛」なのかわからない状態だった。水はうねって流れ、コントロールできない自然の力を感じた。
たっぷり滝を見てガイドさんの車に戻った。
国立公園を出たところにあるビュッフェ・レストランでランチ。お肉のグリルは6種類くらいあった。黒豆を煮たものがおいしい。この旅の間、各地で豆料理を食べて豆のおいしさを再認識した。日本へ戻ってからも生活に取り入れていきたい。
この日は夕方(15:35発のラン航空LA4031便)ブエノスアイレスへ移動する予定になっていた。夜テアトロ・コロンでオペラを観ることになっていたため、飛行機が予定どおりに出発してくれるか、大雨が降った(そしてプエルト・イグアスの空港はしょっちゅう悪天候などで遅延する)ので大変心配した。案の定前の便は2時間遅れだったが、私たちの便は予定どおりに出発することができたのでホッとした。
イグアスでの体験は、大自然のスケールの大きさと人間のコントロールを超えた力を感じるということに尽きる。ジャングルの中を歩くのは本当に気分が良かった!
(2014.11.2~11.4)
続いて、ブエノスアイレス編へ