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新企画 DAVIES AFTER HOURS

サンフランシスコ交響楽団の今シーズンの新企画 DAVIES AFTER HOURS の詳細が発表されました。

内容はコンサートの後、デイビスホールの上の階のホワイエをナイトクラブみたいなスポットとして開放しますというもの。DAVIES AFTER HOURS と名付けた特製ドリンクを飲みながら、ロックやジャズのアプローチでその日のコンサートの演目に関連した音楽を聴き、仲間とおしゃべりしながら、コンサート体験をさらに深めようという企画。

3〜5月の3回、金曜日に実施するのですが、バルコニーを開放してオープンエアにし、シティホールのライトアップが目の前というロケーション。コンサートに来たお客さんは無料で参加できます。

ポイントは、企画が本格的で洗練されているという点。

詳しくはプレスリリースをご覧いただきたいのですが、サンフランシスコ交響楽団のメンバーで結成されたハード・ロックバンドに加え、ベイエリアでクロスオーバーに活動しているアーティストが参加します。

例えば、MTTが指揮するコンサートの回では、サンフランシスコ交響楽団が委嘱したベイエリアの作曲家の新作を演奏するのですが、その方は自分のクラブでDJもしているそうで、DAVIES AFTER HOURS ではそのクラブがまるごとやって来て、サンフランシスコ交響楽団の若手指揮者とコラボするという内容。

いつも思うのですが、サンフランシスコ交響楽団の企画からは、クラシック音楽の人たちにありがちな無理している感じとか、どこか垢ぬけない印象を受けません。彼らだってもちろん企画がいつもヒットする訳ではなく、反響イマイチのときもあるのですが、それでも次々と工夫して出してくる。

Off the Podium

今シーズンから本格化した企画にはもう一つ、Off the Podium というのがあります。

こちらはコンサート終了後に続く、15分程度の出演者とお客さんのQ&Aセッション。

お客さんにとってはちょっとしたサプライズとお得感があるみたいで、個人のブログにOff the Podium のことを「こんなのがあった」と書いているのを見ます。

ゲストやMTTの受け答え(+ファッション。コンサートの衣装から着替えて登場する)も含めて好評の模様。たいした手間もお金もかけず、お客さんの親近感を増し、口コミにも貢献しているのではないでしょうか。 

(2009.1.28)

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【追記】
東京室内歌劇場の「ル・グラン・マカブル」日本初演に行ったら、同じように公演後に演出家の藤田氏、指揮者のセガル氏、評論家の長木氏によるアフター・トークがありました。

演出アイディアに関するお話などとても面白かったです。

(2009.2.8)