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ブロガー招待イベントを振り返る

サンフランシスコ交響楽団が「Bloggers Night」という地元ブロガーをコンサートに招待するイベントを開いたとご紹介しましたが、どういう内容だったのかを振り返ってみたいと思います。

コンサート:7月18日“サマー・イン・ザ・シティ”シリーズ

<プログラム> テーマ「クラシカル・ロマンス」(クラシック音楽を聴いて、ロマンチックな気分にどっぷり浸ろうというプログラム)

チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」
R.シュトラウス:交響詩「ドン・ファン」
ラフマニノフ:ピアノ協奏曲第3番

指揮:James Gaffigan(サンフランシスコ交響楽団副指揮者の若いお兄さん。ちなみにサンフランシスコ交響楽団の常任ポストは、彼とMTTの二人に、ユースのお兄さんとコーラスディレクターで構成されています。)
ピアノ:Gabriela Martinez(ベネズエラ出身。ベネズエラはデュダメルだけではなかった!)

<スケジュール>

コンサート前半プログラム

休憩:シンフォニーのレセプションルームでブロガー達の交流会。Gaffiganとオーケストラのホルンメンバーも加わり談笑。クッキーと飲み物が出たそう。

コンサート後半プログラム

出演者とお客さんのQ&Aコーナー(客席の前に椅子を並べ、Gaffigan、Martinez、オーケストラメンバーの3人が客席のお客さんからの質問に答える形で交流、司会者付)

“サマー・イン・ザ・シティ”は、普段クラシック音楽のコンサートになじみがないお客さんに、シーズン中とは違うカジュアルな雰囲気の中、他ジャンルとのコラボレーションや親しみやすいプログラムを安めの料金設定(18〜66ドル)で楽しんでもらおうというものです。

ホワイエやホールの中も明るくポップに飾りつけされていました。

招待されたブロガーが若者中心で、しかも半数が普段クラシック音楽のコンサートに行かない人たちだったというところがミソだと思います。

彼らはブログで、コンサートが楽しかったという文章とともに、ホールのポップな雰囲気も写真で伝えていました。「クラシック音楽のコンサートは、心配していたような古臭いものではなかった」と感想を書いているブロガーがいましたが、サンフランシスコ交響楽団の狙いどおりの役割を果たしてくれたということでしょう。

最後に、“まだシンフォニーのコンサートに行ったことがない人へ”というかたちで、「8月には無料のコンサートもあるから、行ってみると楽しいよ」とまで、しっかり書いてもらっています。ブロガーイベントで終わらせるのではなく、次に具体的アクションをとってもらうものをちゃんと用意している周到さ。さすがサンフランシスコ交響楽団!

(2007.7.28)

アメリカのオーケストラの財務格付け