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MTT/SFSコンビの2011年を総括する

2011年の年の瀬にあたり、このサイトも1年を振り返りたいと思います。

今年はティルソン・トーマスにとって、おそらく人生最良の年の一つだったのではないでしょうか。本当に多くの実りがあり、「いつまでも元気で挑戦し続けて」としか言葉がないです。

MTTが関わったプロジェクトから、印象に残っているコンサートを挙げると、

  • ユーチューブ・シンフォニー・オーケストラ(3月)
    今年一番成果が大きかったコンサートは、迷わずこれ。世の中に対する貢献の面でも、企画の面でも突き抜けていたと思います。
  • ニュー・ワールド・シンフォニー「展覧会の絵」(1月)
    ニュー・ワールド・センターが完成したことも、今年のトップ・ニュース。オープニング週間のプロダクションで最も可能性を感じたのが、南カリフォルニア大学とコラボレーションしたこの作品。MTTは遂に最強の装置を手にしたと言えますが、今後何が生み出されるかに期待。
  • サンフランシスコ交響楽団の創立100周年ガラ(9月)
    100周年祝いは今も続いていますが、ガラ・コンサートはとりわけ、この楽団をこれまで支援して来た人々の思いが結集した心温まる催しでした。私は、サンフランシスコの人々がサンフランシスコ交響楽団をここまでのオーケストラにしたことに対し、素直な敬意を抱かずにはいられません。
  • マーラー・イヤー
    ティルソン・トーマス&サンフランシスコ交響楽団コンビが、マーラーでヨーロッパ・ツアーを行ったことも大きな出来事でした(5~6月)。私的には、最も収穫があったと感じた演奏は、9月にサンフランシスコでやった3番。マーラー・プロジェクト(マーラー全集の録音)が完結したこと、Keeping Scoreがマーラー編で完結したことも非常に大きな成果。

2012年は、100周年のメイン・イベントであるアメリカン・マヴェリックス・フェスティバルのアメリカ・ツアー(3月)、そしてアジア・ツアー(11月)も予定されており、何を聴かせてくれるか、どんな発見があるのか、楽しみです。

(2011.12.29)