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2.KEEPING SCOREって何?

KEEPING SCOREは、クラシック音楽の楽しみをより多くの人に広げるために2004年から彼らが展開している一大プロジェクト。現在も継続中ですが、このような大きな取り組みは、今世界を見ても他にありません。

内容はテレビ、ラジオ、ウェブ、DVD、教育プログラムのメディアミックスで展開されています。各々ご紹介しましょう。

1.テレビ

ドキュメンタリーとライブ演奏がセットになっており、PBSテレビで全米に放送されました。その後既にヨーロッパや中国でも放映され、350万人が視聴したそうです。内容はDVDで見ることができます。各コンテンツの詳細はDVDの項をご覧ください。次回のテレビシリーズは2009年。

2.ラジオ「The MTT Files」

ティルソン・トーマス60年の音楽人生を大放出した1時間のラジオ番組が8回のシリーズ。MTTが交流した偉大なアーティストとの思い出をはじめ、アメリカ音楽、教育など彼の関心領域について音楽を紹介しながら大いに語っています。これを聴けば、MTTが今の音楽にどうたどり着いたのかをうかがい知ることができます。

The MTT Filesはこちらからどうぞ

3.ウェブサイト

テレビシリーズと連動したウェブサイト。作曲家に歴史からアプローチするコーナーと音楽面からアプローチするコーナーで構成。音楽面では曲を聴きながらスコアを見ることができ、テレビシリーズで取り上げた要素の表示や解説もあります。より詳しく多角的に作品に迫った力作。ぜひご覧ください。

ウェブサイトはこちらからどうぞ

4.DVD

現在4枚がリリースされています。

mtt on music(チャイコフスキー:交響曲第4番)

クラシック音楽は人間の営みに直結した普遍的なものであるということを、チャイコフスキーの交響曲を単純なものに還元するという手法で伝えています。彼らの活動や音楽づくりも大公開。彼らを知る入門編としておすすめです。

ベートーヴェン:交響曲第3番<英雄>

ソナタ形式の交響曲というスタイルを取り上げ、どういう要素で音楽が作られているのか、それ以前の音楽とどう違い、それ以後の作曲家にどういう影響を与えたのかについて、ベートーヴェンの足跡をたどりつつ紹介。彼らの音楽的実力も知ることができます。

ストラヴィンスキー:春の祭典

あの革新的な音楽は、ストラヴィンスキーがどういう教育と環境を経て、何を意図して作り上げたのか、その音楽のどこが革新的なのか?ストラヴィンスキー本人に大きな影響を受けたMTTがエネルギッシュに語ります。音楽の魅力を伝えるとはどういうことなのかという観点からも見逃せない一枚。

コープランドとアメリカンサウンド

アメリカのクラシック音楽を確立したコープランド。そのアメリカンサウンド探求の道のりをたどるとともに、アメリカらしさとは何かを考えさせる内容。ティルソン・トーマスの問題意識「アメリカンサウンド」と「アーティストの社会に対する責任」が網羅されており、彼を理解するためには欠かせません。

5.教育プログラム

彼らは従来から地域の教育プログラムに力を入れてきましたが、このKEEPING SCOREプロジェクトの一環として、2006年に新たに主要教科(国語、算数、理科、社会など)の授業で、理解を助けるためのツールとして音楽を用いる教育プログラムを開始しました。

授業の様子はウェブサイトでご覧いただけます。

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3.マーラー レコーディングプロジェクト